2月に開催したビジネスモデルオリンピア2020は、本当に素晴らしい会となりました。
参加された皆様、ご登壇いただいたみなさんには本当に感謝申し上げます。
ビジネスモデルオリンピア2020でご登壇いただいた、安田登先生がやられている寺子屋というイベントに参加してきました。安田先生がそこで、運・縁・勘の話をされており大変興味深く、またビジネスモデルとの関係性も強く感じましたのででそれらとビジネスモデルについてお話しさせていただきます。
世の中は因果論で説明できるほど、単純ではない。
現在の世の中は因果論が非常に力を持っています。ハイストレスになればなるほどみんな因果論に逃げたくなります。コロナウィルス感染などまさにですよね。
世の中は何かの原因で何かが起こるというような単純な出来事ばかりではありません。因果論で説明できない複雑性の高い事柄を説明するために生まれたのが運・縁・勘なのだそうです。
運は中国で生まれ、縁はインドで生まれ、勘は日本で生まれたとのこと。今回はこの運とビジネスモデルについてお話ししたいと思います。
運の本当の意味
運は中国の書『文選』の中にある運命論というなかで出てきます。ここでは、運、命、時という事が書かれています。
日本には平家物語から知られるようになったとのことです。江戸時代後期、二宮尊徳が、最近『運』という言葉を間違えて用いている人が多いと言ったそうです。もう江戸時代には、運という言葉の持つ本当の意味は間違って使われていました。
運とは本来『めぐる、めぐらすや、はこぶ、うごかす、めぐりあわせ、めぐり』というダイナミズムに近い言葉でした。人の力では、どうにもできない流れを意味しています。
しかしながら、現在ではラッキーという意味で使われていますので根本的に違います。
命とは原型
そして命とは、その人の生まれ持った型、ユングの『元型』arche typeという意味で用いられています。
Wikipediaに元型(原型とも書かれることがある)は、ドイツ語 Archetyp (または、Archetypus )の訳語。この単語は合成語で、「arche-」はギリシア語 「 αρχη (アルケー)」で「始め・原初・原理・根源」などの意味を持ち、他方、「-typ」は、同じくギリシア語の τυπος から来ていて、「刻印」のような原義があり、ここから「類型」という意味が出てくる。
元型の像が神話的で、人類の太古の歴史や種族の記憶に遡るように考えられるので、ユングはこの言葉を、集合的無意識に存在する力動作用を表現するのに採用した(ユングの造語ではない)とあります。
孔子が50にして天命を知ると言いましたが、50にしてやっと自分という人間の魂の型が何なのかがわかるわけです。よく、子供に将来何になりたいと聞きますが、本当に酷な事を聞いている事になります。
時とは捕まえる事
そして時とは、今の瞬間を捕まえるという意味で使われます。平家物語で平家に生まれた人は、非常に良い命を持っているわけですが、時をうまく捕まえられなかった、逆に源氏はあまり良くない命であったが、時をつかまえることに成功して平家を滅ぼすことに成功するわけです。
運・命・時の正しい理解がこの世を生きる上でいかに重要か聖人たちはわかっていたのですね。
BMIA認定コンサルタント養成講座(応用1)では
様々な企業のビジネスモデルキャンバスの中に、
運=ダイナミズム
命=原型
時=自己強化ループなどの発展性
を見出します。
アフターコロナによって様々な構造の変化が起こります。我々はその変化への対応を余儀なくされるわけですが、決して変化しないアーキタイプは押さえておかなければなりません。
コロナウィルス感染症で皆様大変な事かと思いますが、これを機会と捉えて一緒に頑張りましょう!
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文責 國井 誠