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全国の中小企業経営者の皆様へ−今こそビジネスモデルについて、お考えください!

みなさん、こんにちは。

ご存知のとおり、1月28日、令和2年度第3次補正予算が参院本会議で可決、成立しました。
内容はむろん、新型コロナ関連対策のものがメインとなっていますが、その中に、政府による中小企業支援の目玉とされる、
●事業再構築促進事業(補助金)
があり、その予算規模、補助上限額、対象の広さ等から注目を集めています。
*制度の内容については、経済産業省WEBサイトにてご確認ください。募集開始は3月と予定されているようです。
https://www.meti.go.jp/covid-19/jigyo_saikoutiku/index.html

事業再構築フライヤー表裏画像

この記事は、「話題の補助金を使いましょう」という意味で書くことにしたわけではありません。使うor使わないは各企業経営者のご判断次第です。
この記事でお伝えしたいことは、

“これを機会に、ぜひ、時間をとって、御社のビジネスモデルについて、あらためて考えてみましょう”

ということです。
新型コロナの感染拡大以前から、既に、
「未来に向け企業が存続していくためには、新たな事業の開発ばかりか、現在のビジネスモデル自体の変革(もっと上手くのオペレーション・エクセレンスではなく変革−イノベーション)にも取り組んでいくことが必須」
という時代となっているということが言われていました。まさに「イノベーションこそが本業」という時代であり、それは企業規模にかかわらずのものであると。新型コロナの感染拡大は、私たちにそのことをよりハッキリと意識させることとなったと言えましょう。今回の制度は、その流れの中でのものであり、中長期的な観点を踏まえてとらえるのが妥当でしょう。

事業再構築とは、事業構造の変革、すなわち、

“ビジネスモデルの変革−ビジネスモデル・イノベーション”

です。今回の制度は、使うor使わないにかかわらず、その将来構想をデザインする、とてもよい機会を提供するものと考えます。
その将来構想のデザインにあたっては、無論、今やビジネスモデル・デザインの世界的標準・共通言語となっているビジネスモデルキャンバス(BMC)の活用が効果的です。
現在−「これまで」のビジネスモデルを構造化し、そして、イノベーティブな今後−「これから」のビジネスモデルをデザインする。
ただ、それだけでは足りません。その非連続な両者を高い視座から統合し、過去−現在−未来と続く一貫性のある変革物語をデザインすることが必須となります。それにあたっては、2018年5月内閣府から提唱された経営デザインシート(KDS)に埋め込まれているストーリーラインを活用するのが効果的でしょう。

“ビジネスモデルキャンバス×経営デザインシート”

の合わせ技での構想デザインが、極めて効果的と考えます。
●BMCで「これまで」「これから」それぞれのビジネスモデルを描いてから、KDSで統合、物語化する
というフローでもよし、
●KDSで変革物語の全体像をザクっとデッサンしてから、BMCでしっかりとビジネスモデルを描く
フローでもよし、この際、
●BMCとKDSを同時に使いながらデザインしていく
フローでもよし。こんな感じで…

経営デザインキャンバス

BMCとKDSを合体させ、名前も(勝手に)「経営デザインキャンバス」とつけちゃいました^^;
両者のいいとこ取りです🙂
いずれにしろ、補助金があるからといって、いきなり事業計画書づくりというのは正直感心できません。将来構想は、計画主体のあり方ではなく、デザインするあり方を強くお勧めします。BMCやKDSといったデザインツールも使いつつの、仮説−検証の反復、これが重要、一見もっともらしい立派な計画をまとめようが、それなき構想は、かえってリスクを高めることにすらつながりかねないと考えます。

そうです。時間がかかるのです。だからこそ、
今すぐ取り組んでください!
そのことをお伝えするために、この記事を書くこととしました。

「そうは言っても、自分だけでは…」
ご心配は無用です。全国にはビジネスモデル・デザインのプロたるBMIAメンバー(認定コンサルタント、認定Jr.コンサルタント)がたくさん活動しています。中には今回のような公的制度と関わりの深い(サポートを担う)公的支援機関関係で活躍している方も少なくないですし、国の認定を受けた「認定支援機関」の方もたくさんいらっしゃいます(今回の制度は認定支援機関のサポートが必須のようです)。
どうぞ、ご相談ください。
まずは、そのメンバーたちがかかわっての
●はじめてのビジネスモデルキャンバス(BMIAの入門者向けプログラム)
等ワークショップにご参加いただくのも一手かもしれませんね。

それでは。

ビジネスモデルインタビュー

<ご参考>
この将来構想のデザインにあたっては、最近日本語訳版が出たこの書にある知見(特に、Metrics、Pattern Library等)がとても参考になることでしょう。

画像4

●インビンシブル・カンパニー
(byアレックス・オスターワルダー&イヴ・ピニュール両先生はじめ、諸先生)
https://www.shoeisha.co.jp/book/detail/9784798167879 
ご紹介まで。

(文責:BMIA理事 岡田明穂)

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