何かやりたいけどやりたくない人へ
ビジネスモデルオリンピア2021が開催されました。『イノベーションに宿る言葉』というテーマで行われ参加者はもちろん、ご登壇いただいた方々にも好評なイベントとなりました。
最後のパネルディスカッションでは、「イノベーションを起こす人とそうでない人の違いは」という質問からスタートしたのですが、非常に深い話になりイベントが終わった後の楽屋話でも盛り上がり続けました。
詳細の中身は、参加した人達だけのお楽しみという事で、今回は私の個人的感想と考察を中心に書いていきたいと思います。
『イノベーションを起こす人は、イノベーションとは言わない』という考察やイノベーターは『自信のなさ』という素因を持ち合わせている、その一方で『自己肯定感』は高くないと成り立たないのではないかといった感じで話は進んでいきました。
さらにイノベーションを起こす人は人生の物語が豊かである、巫女的要素を持つ人、アルケミストの要素を持つ人なども話の中に出てきました。
またイノベーションを起こす人として話される人物像やそれらを語る人達は、男子中高生のようで、女性から見ると一歩外側から眺めて面白いなと思う光景のようだとのご意見も。
どれもとても納得感のある言い回しなんだけど。
こうなると、イノベーターって誰?何者?となってくる。
つかみどころが全くないなと。
薄々はわかっていたけれども、つまりこれが答えなのかもしれない。
イノベーションを起こす可能性は全ての人にあるという事。
最近、個人的に興味を持っている事があります。
高い信念を持つ人、世の中の疑問に気づいておかしいと思える人、武勇伝が良く似合う人達が起こすイノベーションの物語
もちろんよいのだけれど
ちょっとそのストーリーには飽きていて、大きなことしたいけど、昼まで寝ちゃう人が起こすイノベーションの物語は、ないのかなという事です。
※ジェニーハイの曲『ランデブーに逃避行』の歌詞がまさにぴったりだと思い引用させて頂いております。
パネルディスカッションで小山さんから「創発的な言葉が人を創造的にする」というすばらしい発言があってすごく納得しました。
でもこれわかる人にはわかるんだろうけど、ほとんどの人にはわかった気になる言葉でもあるんだろうなと思ったりします。
少なくとも自分はわかった気になった一人でした。
創発的な言葉とは何?と聞かれて答えられる人はどのくらいいるだろう?
その言葉を聞いてすごく勉強になったと言っている人の中で明日から創発的な言葉を発することが出来る人はどのくらい、いるのだろう。半年たてば、その言葉が使える人は増えているのだろうか。
こういった名言は時に、私のような凡人にとっては、『わかったような気になるという』真の構造をみえづらくしていしまう効果もあると思っています。
自分は、そういった言葉の向こう側にある『構造』に興味があってその構造は、昼まで寝ている人がイノベーションを起こした時の方が、はっきりと見えるのではないかと思っています。
今回のオリンピアで本当に良かったのは、
自分が望む世界の在り方は、イノベーションを起こす事は誰にでも出来るし、起こしても起こさなくても良いそういう世界であるという事
が明確になったことでした。
文責 國井 誠