シェアリングエコノミー【イノベーターズ☆レポート】
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イノベーターズ・レポート(理事:國井誠)
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こんにちは、國井です。
もうすぐ2017年も終わりですね。
みなさまにとってどんな1年だったでしょうか。
私にとっては、BMIAの理事にったり、様々な活動を始めたり、
新しい事業の立ち上げをしたりトライ&エラーの連続でした。
今も続けていますが・・・
その中で私も、協会も挑戦しようとしている
シェアリングエコノミー。
先日野村證券から市場規模が報告されました。
日本国内市場
<2017年>
– 流通総額(利用者視点):2660億円
-プラットフォーム事業者:462億円
<2023年>
– 流通総額(利用者視点):9399億円
-プラットフォーマーは、1641億円
中国市場
– 2017年に56兆円から、2020年には約220兆円(GDPの10%)
– 雇用創出への貢献が大きく、2016年のサーヒス提供者数は6,000万人、2020年には1億人に。
シェアリングエコノミーが確実に
その市場規模を拡大しているデータとなりますが、
この中国との差は、愕然とします。
少子高齢化、人口減少社会において地域の復活、
おたがいさまの社会(賛否ありますが)なんてことを
掲げながら、日本はシェアする気がないのでは、
と感じてしまいます。
日本でシェアリングエコノミーが遅れているのは、
規制緩和の遅れや、文化的側面などがありますが、
この世界的潮流にどのように向き合うか変化の時ですね。
シェアリングエコノミーには具体的にどのようなものがあるのでしょうか。
一般社団法人シェアリングエコノミー協会
https://sharing-economy.jp/ja/
事務局長 佐別当氏の講演から
引用させていただきますと
次の5つに大別されるとのこと
①シェア×空間(ホームシェア・農地・駐車場・会議室)
airbnb,Spaceeなど
②シェア×モノ(フリマ・レンタルサービス)
FRIL、airClosetなど
③シェア×移動(カーシェア・ライドシェア・コストシェア)
UBER、nottecoなど
④シェア×お金(クラウドファウンディング)
Makuake、READY FORなど
⑤シェア×スキル(家事代行・介護・育児・知識・料理)
Crowd Works、タスカジなど
みなさまは、これらサービスを利用されたことがありますか。
私は、airbnbを使わせていただいた事があります。
宿泊したのは兵庫県の1LDKのお部屋でした。
とても広くきれいでした。大きな液晶テレビ、
Wi-Fiが備え付けられ、ビジネス利用でもストレスなし、
ホテルにはない大きな冷蔵庫、キッチン、食器もあるので
食費は安くあげられます。
家主の方とは、サイトおよびメールでのやり取りのみです。
鍵の受け渡しはどうするかというと、
当日部屋の前に行くと暗証番号付きの箱がドアの前にあります。
そこに教えてもらった暗証番号を入れれば、
部屋の鍵が入っているという仕組みです。
お値段は、きれいなお部屋というのもあり、
近隣ホテルと同程度でした。
家主さんとの触れ合いを求める場合と、
求めない場合とそのあたりのマッチングも
し易い仕組みですね。
ご存知の方も多くいらっしゃると思いますが、
復習も兼ねてシェアリングエコノミーを
ビジネスモデル・キャンバスに落とすと
CS:部屋を借りたい人、部屋を貸したい人
VP:普通のホテルでは味わえない宿泊体験(部屋を借りたい人)、使っていない物件での収入(部屋を貸したい人)
CH:サイト
CR:信用
KA:システム運営、決済代行、マッチング評価
KP:AWS
代表的な側面としてはこうなります
(他ブロックは省略します)。
※AWSが固定資産を持たない変動型の収益モデルを可能にするという話は、みなさんご存知と思いますので今回は触れません。
この中で、最も重要なのが、
CRの『信用』です。
シェアリングエコノミーを成り立たせている
最も重要なブロックと言えます。
先ほど私のシェアリング体験をお伝えしましたが、
はじめて利用するとき好奇心と共に怖さもありました。
家主は知らない人だし部屋も本当に写真にある通りだろうかなど
わからない怖さがあります。
また、貸す側もどんな人が利用するかという怖さがありますよね。
このビジネスモデルが成り立つためには、
貸す側と借りる側の『信用』が絶対条件となります。
これが、一度泊まればどの程度のサービス品質かがわかる
ホテルチェーンとの違いとなります。
その信用構築がITによる相互評価システムです。
泊まる側の評価と泊まった側両方が評価され
サイト上にその情報が残るというシステム、
私も色々な人の評価を読み部屋を選びました。
泊まった後良い利用者であると評価されると、
ちょっとうれしくなります。
自分も評価されるので、ホテルに泊まるときより
部屋をきれいにしてチェックアウトしちゃいました(笑)。
今後このシェアリングエコノミーは、
どのように発展していくでしょうか。
システム先行だとコピーが容易ですので、
すぐにコモディティー化してしまいます。
鍵は、システムの上にある質の高いユーザー同士、
プラットフォームとユーザーのコミュニケーション
と考えています。
その一つとして考えられるのは、
CRが信用→信頼となることかもしれません。
単なる「宿泊」から「印象的な宿泊体験への期待」となるかどうか、
それが、ゲスト側、ホスト側の双方にもたらされるかどうか
と考えています。
BMIAでもここを追求していきたいですね。