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あってよかったBMCとVPC

今更ながらお話しするビジネスモデル・キャンバスの使い方 

こんにちは、國井です。関東はそろそろ桜が咲き始めましたね。BMIAにとってのこの春の大きなイベントは、ビジネスモデル・キャンバス、バリュー・プロポジション・キャンバスの開発者アレックス・オスターワルダー氏とイヴ・ピニュール教授の来日です。そして開発者自ら行われるマスター講座。日本では、2013年に行われて以来の6年ぶり。次いつ日本で行われるかはわかりませんので、都合のつく方はぜひご参加ください。 

という事で『あってよかったBMCとVPC』と題しまして、実際に私の仕事で役立った事例をご紹介します。 

①商談において、相手の事業サービスを分析 
これはすごく基本ですね。もちろんBMCを使わなくてもこれはできます。しかしながらBMCを使うと速い。そして、相手も気づいていない弱み、それを補完する自社サービスの組み合わせをシュミレーションする事もできます。 
前職で私は、栄養療法用食品という医療現場で使われる食品のメーカーにいました。その会社の製品は常に先進的で患者のQOLや医療そのものに影響を与えるものでした。しかしながらあるとき、相手のBMCを描いてみると自社の製品が医療自体ではなく、その法人の人的リソースの負荷を軽減し、リクルートコストに大きく貢献することを見つけました。めでたくその商談は大口商談となりました。 

②社内会議の共通言語 
営業部門、マーケティング部門、開発部門、ファイナンス部門などなどBMCにはそのすべての要素が入っているため、どの部署と話すときも、会話の空中戦を避け有意義なディスカッションを行うことができます。 
前職にてある製品のリニューアルを行う上で開発部門との半年にわたるミーティングでは、VPCとBMCを共通言語として使いました。VPCを元にした試作製品作成からのVOC収集、そしてすぐに改良。最後は、はじめにこうだろうと思っていたものとは180度違った結論が導き出されました。そして発売から20年6億円の売り上げの製品が、リニューアルにより8億円の売り上げ規模となりました。 

③会社役員クラスでの商談で使う 
この使い方は、少々アクロバティックな使い方です。相手がBMCを知らないにも関わらず、さも当たり前のように出します。シンプルなフレームワークなので、意外にすんなり理解してもらいます。また相手が知らない知的なフレームワークを繰り出すことで、マウントできます(笑) 

④業務提携交渉で使う 
業務提携案件では、協業する分野やシナジーを起こすリソース、レベニューシェアと両者の構造的な理解が必要となります。そんなとき、すべてを俯瞰できるBMCは本当に重宝します。 
特にどのリソースを出し合うか、お互いに何をするかを見える化することで、業務提携上の問題点も素早く把握できます。話が進んでから、お互いにそういう理解ではなかった、というのは、あるあるですよね。その結果お互い得るものなしという残念な結果も……。オープンイノベーションの必須ツールともいえるかもしれません。 

今回は、私の個人的に役立ったものですので、使い方は他にもたくさんあります。

をお勧めします。

BMIAでは、基礎講座のあとに応用講座1(ビジネスモデル・アーキタイプ®)を用意しています。そこでは、事業構築に必要な7つの要素をBMCを使って組み込む方法をお伝えしています。これによって、BMCの全ての力を引き出します。

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