ビジネスモデルとマーケティングの関係
企業や地方公共団体、オープンイノベーションでビジネスモデルを創出するには、FORTH INNOVATION METHODに沿って
①Full Steam-ahead
②Observe and Learn
③Raise Idea
④Test Idea
⑤HomeComing
というフェーズを歩むのが私の経験上でも最も理想的です。
バランスの良いビジネスモデルであっても、想定する顧客がすでに購入の意思があっても、顧客を増やしていく、取引の回数を増やし安定させていく必要があります。
そこで必要となるのが、マーケティングです。
マーケティングの定義は、まちまちですが、BtoBでは「営業がクロージングまでもっていこうとする案件を創出すること」と定義しておきます。
長年BtoBマーケティングを先導してきたシンフォニーマーケティングの庭山一郎氏は、時代に合わせて、データベースマーケティングとか今では、ABM アカウント・ベースト・マーケティングという手法を紹介、展開しています。その庭山氏は「コンテンツはマーケティングの王様だ」と述べておられます。
コンテンツとは、セールスコピーや事例など、ターゲットに対して、価値提案を言葉や、グラフィック、動画などで伝えるモノです。
その軸となるのがセールスコピーです。このセールスコピーのライティングに関しては、ダイレクトマーケティングの神田昌典氏のPASONAの法則があります。
私自身、「コンテンツが王様だ」という意見には大賛成です。一方、「書く」という行為は、個人によって得手不得手がある一方で、情報化社会の中でよりよく生きていこうとすると、一生かけて取り組むべき課題となります。
書く。書かせる。マーケティング部門長として、日々、頭を悩ませます。そもそも、私自身が文才があるわけじゃ無い。国語が苦手だったので、消去法で工学部に行ったし、書くのも人と話すのもおっくうだったので研究所系の技術者になって社会的に認められる引きこもりをやろうと決めていたくらいです。
が、しかし、1999年の特許発明から製品化、会社買収、事業開発、マーケティング・セールスと一気に幅広い事をやらねばならなくなり、独学で習得したダイレクトマーケティングで、僅か数年で世界シェアトップになっています。
その軸となったのが、「セールスコピーライティング」でした。神田昌典氏は「よく練られたパンフレットには戦略が表現されている。」とおっしゃっています。実際に、他社が絶対に書けない強烈無比な「セールスコピー」で、私は世界市場を席巻。その商品から成長した事業は二桁億円の売上を安定して産み出す、金のなる木でありつづけているのです。
こういった功績を出すと会社側は、後輩の育成を期待するわけですが、いや、売れるセールスコピーが書ける人材というのは、そう簡単には育成できないです。
そこで、FORTH INNOVATION METHOD、VPC、BMCを駆使して独自のセールスコピーの制作方法を開発し社内に展開。セールスコピーはWebに掲載され、SEOも効かせるので、PV数、問い合わせ数は30%増で推移しています。
- 読みやすく琴線に触れるセールスコピーになっているのか?
- マーケティング戦略とセールスコピーとの整合性があるのか?
- 基本的なマーケティングの体系と、FORTH INNOVATION METHODやVPC、BMCのつながりをどう説明するのか?
こういった情報の構造化は大切なことです。
こういうときは「基本に還れ」です。
マーケティングの基本はSTP
- セグメント
- ターゲッティング
- ポジショニング
事例で説明した方がいいので私個人の事例で説明していきます。
たとえば、BMIAの理事としての三宅泰世のSTPは
- セグメントは、ビジネスのスキルアップにニーズがある人たち。
- ターゲットは、官公庁や企業つとめの方でイノベーションや新規事業をミッションとしている、関心がある方、中堅から経営幹部となります。これはVPCのターゲットカスタマーと同じです。
そして次がポジショニングとなります。
ポジショニングで他の、BMC・VPCを使うファシリテーターと徹底的に差別化を図ります。
ポジショニングは、庭山一郎氏によれば「宣言」です。その「宣言」がコンテンツになります。
このコンテンツは、セールスコピーに代表されるわけですが
VPCのバリュープロポジションに貼られる付箋紙の言葉から構成していくと、スムーズにセールスコピーが出来ます。
主に使うのは、VPCのPainとPain Reliever で、問題の定義と、その解決策を示すことがセールスコピーの背骨となります。
GainとGain Creatorは問題や痛みを取り除き、そしてしかも、こんなに他では提供できないお得なことを示す材料となります。
ターゲットは、官公庁や企業つとめの方でイノベーションや新規事業をミッションとしている、関心がある方、中堅から経営幹部に対する私のポジショニング(宣言)は
『NTTグループ企業で、自らの特許発明から製品開発、世界シェア独占を達成し、異端を嫌う企業風土の中で組織の力学に対峙し続け、マーケティング部門長にまで出世した企業内起業家が、組織の中でイノベーションを志すあなたに、組織の中で力を発揮するこつと共に実践的なBMC,VPCの使い方をお伝えします。』
という宣言文で表現されます。
他にはないポジションを宣言します。
このポジショニングは、あなた自身のBMCのKey Resource から生まれます。
まず、大企業につとめながら公に兼業している人は何%でしょうか? 1%未満でしょう。
特許発明をしてそれが製品化にまで達せられるICTの技術開発者は何%でしょうか? 1%未満でしょう。
しかも、20年近くも世界シェア独占のビジネスモデルを実現したとなると1%未満でしょう。
しかも、BMC、VPCを伝えることが出来る。
しかも、NTTグループで取締役の次のポジションにまで出世するとなると0.1%未満です。
となると、このポジションは億万分の1となり相当な価値提案になります(よね?)
(話の都合上、仮に想定する)競合からすると官公庁・企業向けのフィールドでBMC・VPCのワークショップを提供しようとすると、他のセグメントや、もっと細分化したセグメントをターゲットにしたり、私と協働・協力の道をとらざるを得ないか、私の影響範囲外にいくしかない。となります。
このように、ポジショニングはとても重要です。
この宣言文はVPCから出現するし、それこそがSTPのポジショニングというとになります。
ご自身の商品やサービスでSTPを設計し、VPCでモデル化し、宣言文を書いてみてください。
もう一歩、踏み込んで
ご自身のSTPを設計し、VPCを描き、宣言文を書いてみてください。
ご自身の宣言文が出来たら、それはあなたの宝物だし、宝の地図となります。
あなたの自慢の宣言文が書けたら、私にも教えてください。楽しみにしています。
(理事 三宅泰世)